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『Colorful』~アイテックで活躍する女性のコラム~

2009/06/10

ケンタウルス、露を振らせ

4月から乗馬教室へ通い始めました。
これまでにも何度か馬に乗った経験はありましたが、それはあくまで体験乗馬。
厩舎へ迎えに行き、馬具を装着した後に馬場へ連れ出して乗り、終わったら馬装を解いてブラッシングなどの世話をし、また元の厩舎へ帰してやる。
いざ基礎から教わってみると新たな発見も多く、毎回が新鮮な刺激に満ちて非常に楽しい時間です。

馬はとても頭の良い動物で、乗せる人間の習熟度はすぐに判断が付くとか。
こちらを素人と見分けるや否や、遊んであげようという上位の立場に立ってしまい、簡単には言う事をきいてくれなくなります。

手綱を握る私が行きたい方向には全く進まず、気の向くままに曲がってしまう時の落胆。そして、講師の先生の命令ならすぐに従うのを目の当たりにする時の悔しさ。
それだけに思うように動いてくれた時の喜びは大きく、「やっと意思疎通できた!」と感動。

しかし教室と言っても回数券制の為、定期的な日時が指定されている訳ではありません。
先方とのスケジュールさえ合えば自分の都合の良い時に行かれるので、自由が利くのは非常にありがたい。
反面、しばらく行けずに間が開いてしまうと、装備の手順など複雑な部分はすっかり失念しています。

折角繋がったと感じた馬との絆も、残念ながら一ヶ月も経てば元に戻っているようで、また言う事をきいてもらえるよう努力する所からのスタート。
やはり頻繁に通わないと忘れられてしまうのかな、と少し寂しく感じたりもしていました。

ところが、先生の言葉や行動から鑑みるに、この考えは間違っていた模様です。
・馬の好きにさせるか、こちらが主導権を握るか、どちらかにすること
・曖昧な命令では馬が迷ってしまうばかりか、「この人間の言う事は聞くに値しない」となめられる
・明確な目的を持って指示すれば、馬は必ず従う
どうやら馬が私を忘れていた訳ではなく、私自身が馬への明確な指示の出し方を忘れていただけでした。


振り返ってみると、会社でも同じ事が言えると気付かされます。

誰かに仕事をお願いしたい時。
目的や意図が明らかでなければ、依頼された側は全体像が掴めずに混乱や不安を覚え、ひいては仕事に対するモチベーションさえ下がってしまいかねません。

状況説明せずに指示のみを与える事も、業務上では時に避けて通れない事実。
常にそれだけでは相手の信頼を得難いのもまた事実。

「こうしたい」だから「こうして欲しい」
頭で理解してはいても、無意識の内にこのシンプルな論理を無視して、「これだけやっておいて」と頼んでしまう事が多かったのでは、と反省しきり。


「相手にどう動いてもらうかは自分次第」という基本を忘れず、人にも馬にも接していきたいと決意を新たにした初夏のある日。
いつかはケンタウルスのように人馬一体となって野山を駆け回るのが夢です!

執筆担当 : 竹内 由美江
ブラッシングは丁寧に

ケンタウルスへの道のりは長く険しい


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